コラム

成年年齢

 

こんにちは。千葉市稲毛区の三和住販株式会社です。今回は成年について書いていきます。


成年年齢


このコラムを書いている令和3年10月時点では、成年年齢は20歳からです。

ですが、令和441日より、成年年齢が18歳からとなります。この改正は約140年ぶりとのことなので明治以来の改正です。


成年年齢の変更による影響


成年年齢を超えた場合に何ができるようになるか改めて記載します。

民法上で成年と未成年を大きく分けるのは「一人で契約をすることが出来る事」と父母の親権に服さなくなる」といった点です。

令和3年時点では、20歳未満の未成年が携帯電話の契約をする事、クレジットカードをつくること、賃貸借契約を結ぶことについては、親の同意が必要になります。

また、進学や就職についても民法上では自分で意思決定を行うことができるようになります。

それ以外にも、10年有効のパスポートの取得や、公認会計士、司法書士などの資格を取得することもできます。

また、女性が結婚できる最低年齢は16歳から18歳に引き上げられることとなり、男女ともに同じ年齢となります。

 

お酒やたばこ、公営競技については令和4年の法改正があった後でも、変わらず20歳以上になります。


成年年齢と契約


さて、成年年齢が18歳からに引き下げられることによる影響は不動産にもあります。

先ほど書きましたが、住む場所について自身で決めることができる、一人で契約ができるというこの二点が大きな影響を及ぼすと考えられます。

 

親の同意を得ず何らかの影響で審査を通過し賃貸借契約をした場合、現状は20歳未満であれば親の同意を得ていないことを理由に契約を取り消すことが出来ます。

こちらについては、不動産契約以外も対象です。

ですが、成年年齢が引き下げられた場合については今までの常識や通例は通用しなくなります。何らかの条件で18歳の未就職の方が契約を行った場合、それを解除する理由は基本的にはないのです。

 今でも20歳を超えて未就職の場合で何らかの影響から契約を行い、トラブルに合うケースやトラブルに巻き込まれるケースは多くあると思います。ですが、令和4年の4月以降ではトラブルになるケースが増える可能性があることは我々も含めて知っておくべき内容でしょう。


最後に


契約などについては、私たちだけが注意をしていても消費者トラブルを回避することはできません。

ですので、新しく成年になる方々にも早い段階から契約に関する内容や責任に関することを知ってもらうような社会体制や私たちの意識改革が必要になっていくことでしょう。

2021.10.23