コラム

地番と住居表示

 

こんにちは。千葉市稲毛区の三和住販株式会社です。今回は地番と住居表示について書いていきます。


地番とは


まず前提として地番と私たちが日々使っている住居表示(住所)は違います。地番は、土地の所在を示しており住居表示では省略される「字」以降の記載があります。地番については、土地の特定時に使用するため一筆ごとにそれぞれつけられており一定の区域ごとに土地の位置がわかるように定められています。地番が初めて利用されるようになったのは明治時代に公図を作成するためにとの事です。現在、土地を所有している方であれば、契約後に受け取っている土地の権利書や登記簿謄本を確認すれば地番が掲載されております。そもそも地番は、登記をするべき土地を特定するために割り振られている番号なので登記の出来ない一級河川等には地番は割り振られておりません。
地番が必要になる場合は、法務局で謄本や公図の請求をする際や、市区町村の役場にて固定資産税等の関係書類の請求時に使用される事となります。


住居表示


Amazonやフリマアプリにて何かを購入した際に、送り先を入力すると思います。その送り先に入力した内容が住居表示すなわち住所となります。例えば、弊社の場合ですと地番が千葉市稲毛区穴川3-51-20と24の場所に建っておりますが、住居表示にすると千葉市稲毛区穴川3-1-24となります。このように、地番と住所は関連性は全くありません。
住居表示については、新しく建物を建築した際に市町村にて付番されます。市町村によって違いがあるかもしれませんが、建物が完成する2ヶ月前くらいから申請する事が可能です。


住居表示の歴史


住居表示が実施されても土地の地番が消失したり変更になる事ではありません。ただ、現在では住所として使用する事がなくなっただけです。以前は地番と住所は同じでしたが、土地につけられた番号のため分筆や合筆の度に枝番がついたり欠番になったりします。
長い年月が経てば経つほど枝分かれ等は顕著になり、地番は段々と住宅の並びと一致しなくなってきます。そのため、郵便の配達が遅くなってしまう場合やパトカーや救急車等の緊急車両が到着しなくなってしまう場合が出てきました。
そのような事を解消するために昭和37年に住所をわかりやすくするための法律が施行されました。これに基づいて全国的に新しい住居表示が実施されるようになりました。


最後に


普段の生活では地番を使う事はほぼないと思います。ですが、新しく住宅を建てた後等住宅ローン控除を受ける際に謄本が必要になる場面があります。その際に住居表示だけを控えていくと請求が出来なくなってしまう可能性がありますので注意が必要です。

2020.10.22